| 歴史 |
原産地:ドイツ
古代の飼い犬マスチフやダックスフンドなど古くからドイツ地方で飼われてきた地犬がもともとの基礎となっていると考えられ、各国のケンネルクラブのグループ分けでも「マスチフ系」に属しています。
MPCAによると、1836年にドイツに著述家ライシェンバッハ氏によって、ダックスフンドとイタリアン・グレーハウンドの交配によって作られた犬種であると定義されたと紹介されています。
何しろ古い犬種ですので、スカンジナビア半島で多く飼育されていた「クライン・ピンシャー」を小型化したものであるとか、イギリスのマンチェスター・テリアの流れを汲んでいるなど、この定義に賛否さまざまあるようですが、いずれにしろドイツで、自然林に古代から生息してきた「レア」と呼ばれる小さな赤毛の鹿に似ていることから「レア・ピンシャー」と呼んで古くから知られていた犬がミニチュア・ピンシャーの起源であることは明らかなようです。そして、「ミニチュア・ピンシャー」という名前は、1929年にMPCAが発足した際に正式名称となっています。
その後、フランスやドイツなどの都会では、集合住宅の番犬として重宝され、またネズミ退治にも活躍したといわれています。
よく「ドーベルマンに似せて作られた小型犬」という言われ方もしていますが、実際にはまったくその逆で、1890年にルイス・ドーベルマン氏がドーベルマンの繁殖にはじめて成功する以前から「レア・ピンシャー(つまりミニチュア・ピンシャー)」がヨーロッパ各地で飼われていました。
ドーベルマン氏は「主人に忠実で頭が良く、警護犬としての才能の高いレア・ピンシャーそっくりの大型犬を繁殖させたい」と願っていたのです。ということは、ドーベルマンはミニチュア・ピンシャーの弟分というか、ミニチュア・ピンシャーがいなければ存在しなかったんですね。
日本では昭和40年代に小さなブームとなりました。 |
| 特徴 |
体高:26〜30cm 体重:3.0〜3.5kgが{標準」とされています。
短毛で光沢のある滑らかな体毛に覆われています。
MPCAによると公式に承認されている毛色は4種類で、Red(赤茶毛)、Stag-Red(濃い赤茶毛)、Black & Rust(ブラック&タン=黒色に黄褐色)、Chocolate & Rust(チョコレート&タン=茶色に黄褐色)としています。
特にその歩様に特徴があり、“Hackney - Like(乗用馬みたい)”な飛び跳ねるような歩き方がいかにもかわいらしく、飼い主やブリーダーがこの犬種にこだわる理由のひとつとなっています。
また、ソファーなどでくつろぐときにはまるで馬や鹿のように前足を折り畳むことも、他の犬種には見られない特徴です。 |
| 性格 |
簡単に言えば、明朗で活発、ひょうきん者でワンパク、いたずら好きです。
家族には愛嬌たっぷりに愛情豊かで、他人に対しては警戒心が強く立派な番犬を勤めます。
好奇心が非常に旺盛で自己主張が強く、吠え方も他の小型犬とは違い攻撃的で本格的なものです。
MPCAでは、ミニピンの持つ好奇心の強さを強調していて、“Escape Artists(脱走の芸術家)”と紹介しています。つまり、好奇心をくすぐる遠くからの匂いがあれば、どんなことをしてもその場所を探索しようとするというのです。
そして、ミニピンたちの好奇心の網に掛かるような小さなもの(クリップや薬、ペン、コインなど)は決して放置しないように薦めています。
また、郵便物や宅配物の受け取りなどの際に足下をすり抜けて逃げ出されないように、すべてのドアや窓には低い網戸を設置するようにも勧めています。
少し大げさな扱いですよね。でも、それが当たり前に思えるほどミニピンの好奇心や行動力は、その小さな身体に似合わず、けた外れなのです。 |
| つきあい方 |
遊びが大好きなので、毎日の散歩は欠かせません。
大胆不敵な行動をし勇敢で攻撃性はありますが、噛みつき癖はあまりありません。散歩中などに大きな犬と出会ったときなど、小さいからと避けるような行動はとらないほうが、ミニピンのプライドと積極的な性格を維持する上でも大切なことです。
短毛で覆われていますので、毎日毛繕いをする必要はありませんが、体毛は頻繁に抜けますので、数日おきに丁寧なブラッシングを行います。
また、あまり頻繁にシャンプーすると体毛の油分が抜けてしまい、光沢が鈍くなったり、体毛の乾きが遅くなったりします。温かいお湯でしめらせたタオルなどで全身を拭いてあげる程度で清潔さを保てます。特に目や耳に汚れがたまりやすいので、注意深く拭いてあげましょう。
ミニピンは夏の暑さや冬の寒さが苦手です。猛暑の直射日光が当たるところでの散歩はひかえ、厳冬期は暖かい犬用セーターなどを着せるなど工夫したほうが良いようです。特に、シャンプー後などの濡れたままでの外出は避けましょう。
食事は個体差があり一概に「この量」とはいえませんが、一般に成長期の子犬には1日に体重1kgあたり50〜75gのドライフードが適量とされています。子犬の年齢に応じて3〜4回に分けて与えます。成犬には1日に体重1kgあたり25〜60gのドライフードを1回の食事で大丈夫です。
ドライフードに少量のウエットフード(缶詰など)を混ぜてあげると喉の通りが良くなり、食欲も増進されるようです。 |